15から16世紀にかけての大航海時代、新大陸発見に意欲を燃やすポルトガル船に乗った乗員が台湾海峡に浮かぶ大きな島が、実際そう見えたのだろうか、それとも故郷を離れての寂しさで、うっすらと浮かぶ島影を見て思わずそう言ったのだろうか。その一言がその国の国名にまでなったことがある。私たちにとって、とても近くて、親日的である国、台湾。その国の企業が日本の大企業を買収したとか、卓球の選手がその国の人と結婚したとか、東日本大震災の時には多額のお金を日本に寄付したとか、日本の新幹線が唯一走っている国とか、日本との結びつきも深く、話題も多い。今まで遠くの国を沢山知っているのに、近い国はほとんど知らなかった。まだ中国にも行ったことがない。それにしても台湾は近い。時差は1時間、関空を飛び立ち、四国、宮崎、鹿児島の上空を飛行して、実質2時間あまり、キャセイパシフィック機は台湾桃園空港に降り立った。近い松山空港ではなくて、台北(タイペイ)から遠い飛行場であった。タクシーに乗ってホテルまで行ったが、高速道路経由とはいえ、結構時間がかかった。何の知識も持っていなかった。ただ航空券があったために、土曜日に行って、日曜日に帰ってきただけであった。ホテルは市内中心部にあり、立派であった。時間があったが何も計画がなかった。ホテルで聞き、ネットで調べて、九フンと高層ビル台北101へ行くことにした。九フンは千と千尋の神隠しの映画で有名になったところだそうだ。ホテルは日本語の話せるタクシーを手配してくれた。女性であった。東京に4年間いたそうだ。そのタクシーでも結構遠かった。キールン(基隆)を超えて、山に登っていった。タクシーを降りた所から両側にそれこそ沢山の台湾料理やお土産屋が並んでいる細い道を大勢の観光客と一緒に進んだ。独特の臭いと雑踏で少しつらい道程であった。結局何が沢山の観光客をこの地に引き寄せるのか理解できなかった。比較するのは申し訳ないが、日本にはもっと素敵な景色が一杯あると思った。しかし台湾にあると言うことが、大きな意義を持つのだろう。乗ってきたタクシーで市内まで戻った。台北101が目的地であった。最近のドバイの高層ビルが出来るまでは世界一高いビルであった。ビルには上らなかった。フードコートがあって、いろいろ美味しそうであったが、それもスルーした。夜はホテルで中華料理と決めていた。2F,3Fのブランドショップにも行ってみたが、日本よりも高い値段にびっくりした。今回の目的の一つは美味しい台湾料理を食べることであった。ホテルの中華レストランへ行った。一品は大変高いので、コースにした。それでも日本のホテルと同じくらい値段がした。日本のホテルの中華料理と台湾の人たちの中華料理は基本的に味が違うのだろうか。それとも健康を考えているのだろうか。どの料理も薄味で私にはなじめなかった。中華料理とは本来この様なものだろうか。次の日に、同じホテルのイタリア料理を食べたが、スパゲッティーが三千円以上することにびっくりした。料理は私の嗜好とは異なっていたが、日曜日の朝に行った国立故宮博物院の建物とそこに展示してある中国古来の伝統的芸術品は立派であった。日本でよく書物で見た翠玉白菜もひときわ異彩を放っていた。タクシーでホテルから飛行場まで行ったが失敗した。タクシーの運転手は私を日本人だからJALだと思ってそのターミナルで下ろしたが、私はキャセイパシフィックであった。別のターミナルまで歩き、列車に乗って移動した。迷惑な勘違いであったが、いろいろ勉強できてよかった。それは国民性だろうか。おしなべて建物はきれいでない。リフォームすれば見違えるようになると思うのだが、そんな気はないのだろう。しかし台湾は本当に近い隣人、地政学的な位置関係を変えることが出来ない私たちにとって、これからも大切につきあっていかねばならない大事な隣国だと思った。
梅雨はもうそこまで近づいてきている。雨を鬱陶しいと思わず、大地に恵みをもたらす貴重な天からの授かり物として子どもたちに教えていきます。またこの季節は食中毒も蔓延する時期、食材、調理には十分すぎるくらいの慎重な態度で安全、安心をスローガンに美味しい給食を園児とともに味わっていきます。
水無月、6月、June、 今月も楽しく、元気に、有意義に少しでも園児の成長に寄与できるように努力して参ります。